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スタートアップ創業者向け:デザイナーがいなくても最初のブランドを作る

「デザイナー採用前に、まずブランドが要る」という罠

Section titled “「デザイナー採用前に、まずブランドが要る」という罠”

創業初期にいつも起きるのが「デザイナーを採用したいが、ブランドが固まっていないと採用できない」「ブランドを固めたいが、デザイナーがいない」というループだ。

Claude Designはこのループを一部だけ突破してくれる。完璧なブランドは作れないが、「投資家に見せて恥ずかしくないレベル」と「チームで共有できるブランド原則」 は、わりと現実的に手が届く。

Claude Design: Anthropic Labsが開発したAIビジュアルデザインツール。テキストプロンプトからUI・スライド・マーケ資料などを生成する。

まず「ブランドカード」を1枚作る

Section titled “まず「ブランドカード」を1枚作る”

ロゴやサイトより先に、言語化された指針が要る。Claude Designに以下を投げて「ブランドカード」的な1枚物を作るのが最初のステップとして効いた。

【前提】
事業: BtoB向けの経費精算SaaS
ターゲット: 50〜300人規模の中小企業の経理担当者
競合との差別化: UIのシンプルさと導入コストの安さ
以下を1枚のビジュアルにまとめてください:
- ブランドカラー(3色以内)
- フォント方針(見出し・本文)
- トーン(5つの形容詞)
- NGデザイン要素

出てきたものをそのまま使うというより、「これじゃない」「これは合ってる」と仕分けしながら自分のブランドを言語化するプロセスとして使う。2〜3回やり取りすると輪郭が見えてくる。

ピッチデッキとLPで「一貫性」を出す

Section titled “ピッチデッキとLPで「一貫性」を出す”

最初にブランドカードを作った後、そのスニペットを毎回プロンプトの頭に貼る運用にした。

【ブランド設定】
カラー: #1C3FAA(メイン)/ #FFFFFF / #F4F6FA(背景)
フォント: 見出しはNoto Sans JP Bold、本文はNoto Sans JP Regular
トーン: 誠実・シンプル・実務的。感情訴求より機能説明を優先
NG: グラデーション、アニメーション多用、明るすぎる配色
このブランド設定でピッチデッキの表紙を作ってください。

これをベースにスライド→LP→名刺素材と順番に作った。ツール側でブランド設定を保存できるわけではないので、スニペットのコピペが必須になる。面倒だが、これをやらないと3枚目あたりから「なんか別の会社っぽい」デザインになる。

プロンプト: AIへの指示文。Claude Designでは自然言語でデザインを指示する。LP: ランディングページの略。特定のCTAに向けて設計されたWebページ。

ロゴは作れない(と思った方がいい)
Claude Designはロゴ生成が苦手だ。シンボルマークの作り込みを頼むと、文字とシンボルが混ざった読みにくいものが出てきやすい。ロゴだけは Canva のテンプレートか、ランサーズで3万円程度で外注する方が早い。

「おしゃれにして」は機能しない
抽象的な形容詞を投げると、AIが「おしゃれの平均値」を返してくる。SaaS系に多いグラデーションパープルのやつ。代わりに「Linear(linear.app)のUI参考で」「余白多め、モノトーン系、フォントのみで構成」のように具体的なリファレンスか制約で指定する。

フォントが日本語環境でズレる
生成プレビューではきれいに見えても、エクスポート・実装時に日本語フォントが置き換わることがある。Noto Sans JPかHiraginoを明示的に指定して、フォントが含まれた形でエクスポートできているかを必ず確認する。

Canva: ノンデザイナー向けのグラフィックデザインツール。Claude Designのエクスポート先の一つ。

Claude Designが向いているのは「ブランド方針の言語化」「資料の初稿作成」「スライドのレイアウト量産」だ。ロゴや会社の顔になるメインビジュアルは別途プロに頼む、という棲み分けが自分の中では落ち着いている。

創業初期はデザインに使える時間もお金も限られている。Claude Designは「ゼロからプロに頼める状態まで持っていく」ためのツールとして使うのが現時点では一番コスパが良い。

作成日:2026年6月10日

更新日:2026年6月10日