非デザイナーをClaude Designに慣れさせた3週間——現場でやったこと正直に書く
社内でClaude Designを「全員が使えるツール」にしようとした。デザイナーが自分で使う分には問題ないが、営業・総務・CSメンバーに広げる段階になると、まったく別の問題が出てきた。3週間かけてやってみて気づいたことをそのまま書く。
最初にやった失敗:「触ってみて」と放流する
Section titled “最初にやった失敗:「触ってみて」と放流する”最初のアプローチが完全に間違っていた。Slackに「みんなClaude Design使ってみて。とりあえずバナーとか作れるよ」と投げて終わり。1週間後に確認すると、誰もまともに使っていなかった。
理由を聞くと「何を頼めばいいかわからない」という答えが返ってきた。これは指示の問題ではなく、「自分がデザインに何を求めるか」を言語化できない問題だった。デザイナーは日常的に「こういう印象を与えたい」「この情報を一番目立たせたい」と考えるが、非デザイナーはそもそもその思考プロセスを持っていない。
効いたアプローチ:ゴールから逆算するテンプレートを渡す
Section titled “効いたアプローチ:ゴールから逆算するテンプレートを渡す”突破口になったのが「目的別プロンプトテンプレート」の配布だった。
【用途】◯◯ (例: 会議資料の表紙、Slack投稿用バナー)【誰に見せる】◯◯ (例: 社内、お客様、SNSのフォロワー)【伝えたい一番大事なこと】◯◯【避けたいこと・雰囲気】◯◯ (例: 派手すぎない、かっちりしすぎない)【参考にしたいもの】◯◯ (例: 弊社のロゴカラーは#1A2B3C)このフォームを埋めてもらってから、それをそのままClaude Designに投げるよう指示した。初日から「あ、できた」という反応が来た。
ポイントは「デザインの言葉」を使わせないことだ。「フォントは?グリッドは?余白は?」と聞いてしまうと詰まる。「誰に見せるか」「何を一番言いたいか」という普段の仕事の言葉に置き換える。
予想外につまずいたポイント:「修正できない」問題
Section titled “予想外につまずいたポイント:「修正できない」問題”非デザイナーがClaude Designに慣れてくると、次の壁が来た。初回生成はできるが、「もう少し直したい」が言えない。
具体的には「全体的にもう少し落ち着いた感じにしたい」という要望を「落ち着いた感じにして」とそのまま送って、返ってきた結果に「それじゃない」となるパターンが頻発した。
対策として導入したのが「修正フィードバック辞書」。
- 「落ち着いた感じ」→「背景色を白かライトグレーに。アクセントカラーを1色に絞って」
- 「もっとプロっぽく」→「フォントをサンセリフ系に統一。テキストの大小差をはっきりさせて。余白を増やして」
- 「にぎやかすぎる」→「テキスト量を半分に。装飾は削除。色は2色以内に」
これをドキュメントにして共有したら、修正のやりとりが格段にスムーズになった。
3週間後の実態
Section titled “3週間後の実態”全員が使いこなしているかというと正直そうではない。使い始めたのは全体の6割くらい。残り4割は「必要になったらデザイナーに頼む」に戻っている。
でも6割のメンバーが自力でSlack用バナーを作り、会議資料の表紙を作り、それなりの品質のものを「今日中に」出せるようになった。これは以前では考えられなかった変化だ。
ツールを広げるのは「使い方を教えること」ではなく、そのツールで解決できる仕事を具体的に見せることだというのが、3週間やってみて一番残った教訓だった。
作成日:2026年7月16日
更新日:2026年7月16日