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名刺デザインをClaude Designで作った話——30分で納得のいくものができたけど罠もあった

名刺をデザイナーに頼むのは気が引けるくらいのタスクだ。でも自分でIllustratorを開くのも億劫。そんなちょうどよいサイズの仕事に、Claude Designがどこまで使えるか試してみた。

最初のプロンプトで出てきたものが「悪くはないが絶対に使えない」だった

Section titled “最初のプロンプトで出てきたものが「悪くはないが絶対に使えない」だった”

最初に渡したのはこんなプロンプト:

NANAKAZOKUというAI会社の名刺をデザインしてください。
代表の名前: 森史晴
役職: CEO
メール: info@nanakazoku.com
電話: 03-XXXX-XXXX

返ってきたデザインは、びっくりするほど整った「普通の名刺」だった。白背景、左揃えのテキスト、薄いグレーのライン。問題は何一つないが、AI会社の名刺として出せるものじゃない。

ここで気づいたのは、名刺のコンテキストを渡していなかったということ。「AI会社」と書いても、Claude Designはブランドの雰囲気がわからない。

Claude Design: Anthropic Labsが開発したAIビジュアルデザインツール。テキストプロンプトからUI・スライド・マーケ資料などを生成する。プロンプト: AIへの指示文。Claude Designでは自然言語でデザインを指示する。

ブランドカラーとトーンを先に宣言すると別物になった

Section titled “ブランドカラーとトーンを先に宣言すると別物になった”

2回目のプロンプト:

NANAKAZOKUのブランドカラーは #0E1117(ほぼ黒)と #6B7FD7(スレートブルー)です。
トーン: ミニマル・テクニカル・誠実。装飾は最小限。
このブランドでCEOの名刺(91mm × 55mm)を作ってください。
- 表面: 名前・役職・会社名
- 裏面: 連絡先・URL
フォントはサンセリフのみ。

これで一気に雰囲気が変わった。ダークな背景にスレートブルーのアクセント。表面は名前だけ大きく、余白をたっぷり使ったデザイン。裏面はグリッドで連絡先を整理したレイアウト。

「こういうのを求めていた」と素直に思えるものが出てきた。

日本語が入った瞬間にフォントが崩れた

Section titled “日本語が入った瞬間にフォントが崩れた”

喜んでいたのも束の間、日本語の名前(森史晴)を入れた途端に問題が起きた。漢字の部分だけフォントウェイトがちぐはぐになり、英語とのバランスが明らかにおかしい。

試行錯誤の末にわかったこと:

  • 「日本語には Noto Sans JP を使うよう明示する」だけで安定した
  • 英日混植する場合は font-family: 'Noto Sans JP', 'Inter', sans-serif の優先順を指示する
  • 英語部分を別のspanで囲んでウェイトを個別指定するとより確実

名刺のような小さな面積でも、フォント指定は妥協できないと実感した。

印刷に渡せるファイルは別途用意が必要

Section titled “印刷に渡せるファイルは別途用意が必要”

Claude Designで出てきたデザインは「見た目の確認」には十分だった。ただし印刷データとして印刷会社に渡す場合、以下を自分でやる必要がある:

  • 塗り足し(ブリード)3mmの追加: Claude Designの出力にはブリードがない
  • CMYKへの変換: 出力はRGB。印刷会社への入稿前に変換が必要
  • フォントのアウトライン化: 埋め込みフォントのアウトライン化はDesign外での作業

実用上は、Claude Designでデザインのゴールを決めて、最終データはFigmaかIllustratorで仕上げる、という分担が現実的だった。方向性決定ツールとして使うのが一番しっくりきた

Figma: デザイナーが多く使うUIデザインツール。Claude Designの主要な比較対象。

30分でここまで来られた、という事実が大事

Section titled “30分でここまで来られた、という事実が大事”

ゼロから「これで行こう」と思えるデザインの方向性が出るまで30分。修正も含めて1時間以内に5パターンのバリエーションが揃った。

デザイナーに発注すれば数日かかる。自分でAIなしで作れば半日以上。その中間として、Claude Designは名刺くらいのシンプルな案件にはかなり使えると感じた。

ただし「印刷データを直接生成する」という使い方はまだ難しい。あくまでもデザイン意思決定の高速化ツールとして使うのが、今のところ正直なところだ。

作成日:2026年7月28日

更新日:2026年7月28日