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Claude Designの社内導入、承認が下りるまでの話

「本当に使って大丈夫?」という空気

Section titled “「本当に使って大丈夫?」という空気”

NANAKAZOKUでClaude Designを実際の業務フローに組み込もうとしたとき、最初に直面したのはツールの使い方より、周囲の反応だった。

「AI生成のデザインをクライアントに出して大丈夫?」「著作権はどうなるの?」「品質がばらつきそうで怖い」という声が次々と上がった。もっともな疑問ばかりで、私自身も全部の答えを持っていたわけじゃなかった。

Claude Design: Anthropic Labsが開発したAIビジュアルデザインツール。テキストプロンプトからUI・スライド・マーケ資料などを生成する。

最初に失敗した2つのアプローチ

Section titled “最初に失敗した2つのアプローチ”

最初は「こんなに便利です」とデモを見せた。が、逆効果だった。速さが伝わるほど「それ、本当に考えてるの?」という不安が強まった。

次に試したのは出力物を見せること。印刷用のチラシを3パターン10分で出して並べたら、「クオリティは正直思ったより高い」という反応は得られた。でもそれで承認には至らなかった。

問題はクオリティじゃなくて、「プロセスへの信頼」だったのだと後で気づいた。うまくいった成果物だけを見せても、「それが毎回再現できるのか」「品質を誰がチェックするのか」という不安には答えられていなかった。

効いたのは「一緒に失敗すること」

Section titled “効いたのは「一緒に失敗すること」”

転機になったのは、懐疑的なメンバーを横に座らせてリアルタイムで作業するところを見てもらったことだ。

うまくいかない生成も見せた。プロンプトを直して再生成するところも全部見せた。「AIが一発で完璧なものを出す」という幻想も、「AIに何でもできる」という誤解も、この時間でかなり解消された。

「思ったより人間がコントロールするんだね」という感想が自然と出てきて、それが信頼につながった。私が言うより、本人が体験して気づく方がずっと効く。

プロンプト: AIへの指示文。Claude Designでは自然言語でデザインを指示する。

最終的に社内でOKが出たのは、次の3つを整えてからだった。

  • 外部提出物には必ず人のレビューを挟む(AIだけで完結させない)
  • クライアントへの使用告知のガイドラインを作る(黙って使わない)
  • 月1回、使用状況と品質チェックの簡単な報告を共有する

どれも「管理できる状態にする」という話だ。ツールそのものへの評価よりも、「どう運用するか」の設計が承認の決め手になった。

承認プロセスで時間を使ったことは、結果的に無駄じゃなかった。チームが納得した上で使っているから、現場での使い方が揃っている。「誰かが勝手にやってる」ではなく、「チームで決めたこと」という状態になっている。

AIツールを組織に持ち込むのは、ツールを覚えることより難しい。でも、その難しさを正直に話せるチームなら、乗り越えられる。急がずに、一緒に試す時間を取ることが一番の近道だった。

作成日:2026年9月14日

更新日:2026年9月14日