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Claude Designで初めてクライアントに褒められた仕事の話

失敗の話を書いてきたので、たまにはうまくいった話も残しておく。

Claude Designを使い始めて4ヶ月目のこと。知人のフリーランスコーチから「セミナー告知用のバナーを作ってほしい」という依頼が来た。予算は低く、納期は3日。以前なら「Canvaでがんばります」と言っていた規模感の仕事だ。

それまでの自分のプロンプトはこんな感じだった。

コーチングセミナーのバナーを作って。
プロフェッショナルな雰囲気で。

この案件では、クライアントと事前に30分だけ話して、「参加者イメージ」を聞いた。30代女性・副業を始めたい・背中を押してほしいという具体像が出てきた。それをそのままプロンプトに入れた。

【ターゲット】
- 30代女性、会社員、副業・転職を検討中
- 「変わりたいけど怖い」という心理状態
【バナー仕様】
- サイズ: 1200×628px(OGP用)
- メインコピー: 「一歩踏み出すための3時間」
- サブコピー: オンラインセミナー 11月15日(土)14:00〜
- CTA: 「詳細・申込はこちら」
- カラー: 温かみのある落ち着いたトーン(テラコッタ系 + オフホワイト)
- フォント: 明朝体系を見出しに、可読性重視
- 雰囲気: 背中を押す・安心感・クリーン
※プロンプト: AIへの指示文。Claude Designでは自然言語でデザインを指示する。※CTA: Call To Action(行動喚起)。ボタンやリンクでユーザーに次の行動を促す要素。

1回目の生成で、これまでと何かが違うと感じた。コピーの位置、余白のとり方、色のトーンが「狙った雰囲気」に近い。以前は「なんか違う」が先に来ていたのに、今回は「ここだけ直したい」から始まった。

修正は2回。1回目でフォントをもう少し細く、2回目でCTAボタンの色を少し明るく。計3回の生成で完成させた。

バナーを送ったとき、「これ、私のお客さんに刺さる気がする」という返信が来た。

それまでもらったフィードバックのほとんどは「ありがとうございます、使います」という事務的なものだった。「刺さる気がする」は違った。デザインがターゲットに届く予感を語ってくれたのは初めてだった。

セミナー後に「申込率が想定の倍だった」と連絡が来た。Claude Designのおかげとは言い切れないが、バナーは一因だったと思っている。

※Claude Design: Anthropic Labsが開発したAIビジュアルデザインツール。テキストプロンプトからUI・スライド・マーケ資料などを生成する。

振り返ると、違ったのは「ターゲットを言語化してからプロンプトを書いた」だけだ。

「プロフェッショナルな雰囲気」は誰にとってのプロフェッショナルか、Claude Designには分からない。「30代女性・転職検討中・安心感」と書くと、Claude Designが選ぶ色や余白の方向性がそちらへ引っ張られる。

デザインの出来を左右するのは、AIの性能より、ターゲットへの解像度だった。それがこの案件で気づいたことだ。

以来、依頼を受けたら最初に「誰が見るのか」を1〜3行で書いてからプロンプトを書き始める。クライアントに聞けるなら聞く。聞けなければ自分で想像して書く。この習慣ができてから、「1回目の精度」が明らかに上がった。

失敗の話も大事だが、うまくいったときに何が違ったかを記録しておく方が、再現性があると思う。

作成日:2026年10月24日

更新日:2026年10月24日