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ターゲット読者を指定するとデザインが変わる——「誰向け」を先に伝える技術

Claude Designで何百枚もデザインを作ってきて、今もっとも効いていると感じるプロンプトの技術が「ターゲット読者を最初に宣言する」こと。これをやるかやらないかで、同じコンテンツでも全然違う仕上がりになる。

「誰向けか」を入れる前と後の違い

Section titled “「誰向けか」を入れる前と後の違い”

例えば、こんな指示をしたとする。

サービス紹介のLP用ヒーローバナーを作ってください。
コピー:「業務を、もっとシンプルに」

これだと、Claude Designは「それなりにビジネスっぽい」無難な何かを出してくる。フォントはゴシック系、配色はグレーと青、余白は広め。悪くはないが、誰にでも当てはまるデザインになりがちだ。

ここにターゲットを足す。

ターゲット:地方の中小企業の経営者、50代男性、ITに詳しくない
サービス紹介のLP用ヒーローバナーを作ってください。
コピー:「業務を、もっとシンプルに」

出てくるものが変わる。フォントは読みやすい大きめの明朝かゴシック、配色は落ち着いた紺や深緑、過剰なアニメーション要素がなくなる。「安心感」「信頼」が前面に出た雰囲気になる。

同じコピー、同じ目的なのに、見え方が全然違う。

※Claude Design: Anthropic Labsが開発したAIビジュアルデザインツール。テキストプロンプトからUI・スライド・マーケ資料などを生成する。※LP: ランディングページの略。特定のCTAに向けて設計されたWebページ。

具体的な書き方——「誰に」は冒頭に入れる

Section titled “具体的な書き方——「誰に」は冒頭に入れる”

ターゲット指定で効いた書き方のパターンをいくつか挙げる。

ターゲット:20代女性、美容・ファッションに敏感、SNS世代
対象ユーザー:BtoB SaaS導入を検討している情報システム部の担当者
読者像:育児中の親御さん、忙しくて時間がない、スマホメイン

ポイントは年齢・性別・職業・生活文脈・ITリテラシーのどれか複数を組み合わせること。「20代女性」だけより「20代女性、美容に敏感、スマホでSNSをよく見る」のほうがずっと具体的な結果が出る。

冒頭に入れる理由は、後から「この雰囲気を変えて」と言うよりも、最初から方向性を揃えてもらうほうが生成回数が減るから。後から言うと「ターゲット感」を追加しようとして別の部分を壊すことが多い。

やってみて分かった罠:「若者向け」は指示が雑すぎる

Section titled “やってみて分かった罠:「若者向け」は指示が雑すぎる”

最初のうち、「若者向けのポップなデザイン」と指定して失敗しまくった。

出てくるのはなぜか毎回、原色ビビッドカラー+太丸フォント+やたら賑やかなレイアウト。確かに「若者向けポップ」ではある。でもおしゃれじゃない。

問題は「若者」の解像度が低すぎること。

Claude Designは「若者向け」という指定を受け取ると、「元気・明るい・カジュアル」に寄せてくる。でも実際に自分がイメージしていたのはもっと落ち着いたミニマルなデザインだった。

「若者向け」と言っても、音楽フェス向けと、おしゃれカフェ向けと、就活サービス向けでは全く違う。ターゲット指定を具体的な文脈まで含めないと、Claude Designの「若者像」と自分の「若者像」がズレる。

失敗から学んだ正しい書き方:

ターゲット:25歳前後の都市部在住OL、TikTokよりInstagramをよく見る、
シンプルでおしゃれなものが好き、「映え」より「日常に馴染む」感覚を好む

ここまで書くと、ガラッと変わる。

ターゲットを「複数層」で指定する方法

Section titled “ターゲットを「複数層」で指定する方法”

LP等でメインターゲットとサブターゲットがある場合は、両方書いてしまうのも有効だ。

メインターゲット:30代後半〜40代の子育て中の共働き夫婦
サブターゲット:その夫婦の子ども(小学生低学年)が見てもかわいいと思える
デザイン方針:大人が安心でき、でも子どもが喜ぶ要素もある、温かみのあるファミリーサービス向け

「大人の安心感」と「子どものかわいさ」を両立させるデザインは難しいが、こう書くと Claude Design がうまくバランスを取ってくれた。片方だけ指定すると偏ったデザインになりやすいので、複数ターゲットのときは明示する。

ターゲット読者の指定はシンプルだが、入れるかどうかで生成結果が大きく変わる。特に「誰向けかが曖昧なデザインが返ってきたとき」は、まずターゲット記述を足してみることを強くすすめる。

やってみて感じるのは、Claude Designはターゲット情報を受け取ると「どんな人がこれを見るか」を起点にデザインを組み立てるようになること。これは人間のデザイナーが仕事を受けるときと同じプロセスで、最初に「誰に届けるか」を教えておくのは理にかなっている。

抽象的な「いい感じのデザイン」より、具体的な「誰々が見て心地よいデザイン」を目指すほうが、最終的なクオリティが高い。

作成日:2026年10月17日

更新日:2026年10月17日